福岡県は北九州工業地帯を中心に工業が発達した地域です。そのため、塩ビ（塩化ビニール）の製造についても盛んに行われています。今回は、福岡の塩ビ製造を中心とする関連知識を中心に、そもそも塩ビとはどんなものかについて解説します。
中小企業が支える福岡の塩ビ産業
福岡県は大手企業の支社が多くあります。そのため、塩ビ製品の製造も大手が行っている印象を受けますが、主に製造しているのは福岡県内の中小企業です。主にプラスティック製造加工業を行っている中小企業が多く手掛けており、塩ビの圧縮成型や射出成成型といった加工技術で塩ビの製品を製造しています。同様に塩ビ製品を使用して加工や取り付けを手掛ける企業も福岡県には多くあります。塩ビダクトの設備工事なども行い、主に福岡市内の中小企業が製造した塩ビ製品や他県から持ってきた塩ビ製品を効率よく使用し適切な場所に適切な利用や設置をしています。
そもそも塩ビとは？
塩ビとは正式名称をポリ塩化塩化ビニル樹脂といいます。開発者や研究者、製造に携わる専門家の肩はポリビニルクロライド樹脂とも言います。五大汎用樹脂として数えられ、様々な場所に利用できる便利な素材として知られている、プラスチックの一種です。割れにくいという特徴を持っていることから強度が求められる場所に使用されるケースも少なくありません。ただし、プラスチックとして重量があることから、軽量さを求める場所では、アクリルなど他のプラスチックがも用いられます。
数えきれないほどの用途がある塩ビ
塩ビは、強度が高く加工しやすいことから、建築資材（パイプ類）や農業、工業資材（樹脂製の歯車など）、医療用器材（注射器のシリンジなど）、そして家電製品など様々な場面で用いられています。さらにつり具などのレジャー製品にも持ちいられています。医療用器材については製造にクリーンルームを利用し、衛生的に製造されているのも特徴です。このように様々な場面で利用されている汎用性の高い素材が塩ビといえるでしょう。